もしかして臭い？　気になる家のイヤな臭いチェック

自分の家の臭い、どうやってチェックする？

自宅の臭いは、毎日暮らしている住人にはわかりづらいもの。どのようにチェックすれば良いのでしょうか。

「信頼できる知人にお願いして、臭いをチェックしてもらうのが一番。ただ、"臭い"の感覚や嗅覚は人によって違うので、複数人の意見を聞いてみると良いでしょう」（松林さん、以下同）

タイプ別「家のイヤな臭い対策

自宅の臭いをチェックしたところで、いよいよイヤな臭い対策。下水の臭いやペット臭、加齢臭など、家の臭いに関する相談で多いものについて、タイプ別の対策を教えていただきました。

【下水臭】
排水溝などの水漏れや、水周りの菌の繁殖に加え、盲点として部屋の空気が密閉されていることも原因のひとつ。
「空気圧により下水口から臭い空気が上がってくるため、換気用の小窓や給気口をふざがず、空気の通り道を作ることが重要です」

これが効く！
キッチンのシンク、浴室、洗面台など、下水臭の発生源に氷を置くことで、細菌の繁殖を抑えるなど臭い対策に！
「氷の量は、シンクや浴室の排水溝が隠れるくらい、洗面台ならいっぱいになるくらい敷き詰めます。氷が溶けきったら追加しましょう」

【建材臭】
新築住宅などの場合、気密性が高いゆえ、素材に含まれるホルムアルデヒドなどが放つ臭いが気になることも。こまめな換気が一番。

これが効く！
シックハウスの原因にもなるホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなど揮発性有機化合物(VOC)は、熱で揮発し空中に拡散されるため、「ベイクアウト」が効果的。
「部屋を暖めることで空気中に出てきた臭気を外に出す方法です。部屋を閉め切った状態でハロゲンヒーターなどを30分間焚き、その後、換気します。臭いが建材に戻るのを防ぐため、しっかり換気しましょう」

【介護臭・ペット臭】
排泄物の処理などで発生する臭いが大きな原因。

「排泄物を早めに処理し、密閉したゴミ箱に捨てること。新聞紙に包むと臭いを吸着してくれるので効果的です」

【加齢臭】
清潔にすることはもちろんですが、加齢臭は身体の内側から発するので、食べ物や生活習慣などを改善し、自身でケアをすることが大切。

【タバコ臭】
部屋で吸うのは避けましょう。

タバコを吸わない方も、外出先でタバコの臭いが服などに付いてしまうことも。そんなときは、シャワー後の浴室など湿度の高いところに服を吊るして密閉し、その後によく換気することで脱臭効果あり。焼き肉などの食べ物臭にも有効です。

【トイレの臭い】
換気扇と、トイレ用の消臭剤を使用。尿のアンモニア臭は空気より軽いので上にいくため換気扇を回しましょう。便の臭いは空気より重いので下にいくため、消臭剤を置くならば下のほうに置くと良いでしょう。

最近では柔軟剤の強烈な臭いなどによる「コスメティックバイオレンス」が近隣トラブルに発展するケースが増えているそう。臭いを気にするあまり、柔軟剤をたくさん入れたくなる気持ちもわかりますが、適量を心がけましょう。

「家ってもしかして臭うかな？」と思ったら、まずは信頼できる友人に感想を求め、タイプ別の臭い対策で解決しましょう！

※この記事は松林宏治さんによる見解に基づいて作成したものです。

取材協力：松林宏治さん。臭気判定士。消臭脱臭専門会社「株式会社 共生エアテクノ」代表取締役。大きな工場のにおい対策から日常に潜む身近なにおいのトラブルまで、あらゆるにおい問題を解決する通称「におい刑事（デカ）」。国内のみならず、タイ、中国へも進出し、消臭・脱臭ノウハウや技術を広めている。
オフィシャルHP：https://www.201110.gr.jp/

松林宏治さんも出演する「なないろ日和！」は、今後もあらゆる専門家が出演し、生活に役立つ情報をお届けしていきます。毎週月～木曜9時26分からのOAも要チェックです！

(２０１9年06月08日　テレビ東京)
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/lifestyle/entry/2019/019577.html