足指の付け根をこすって「肩の荷」を下ろす
皆さん、こんにちは。指圧・マッサージ師の五十嵐康彦です。今回は、現代人が非常に悩まされている「肩こり」に効く足裏の反射帯(ゾーン)をご紹介します。
重い荷物を扱う仕事をしている人や、一日中パソコンと向かい合っている人のほとんどが肩こりの症状を訴えています。これは、筋肉への負担、眼精疲労、運動不足による内臓の異常、血圧の異常、長時間不自然な姿勢のまま全身を緊張させていることによるストレスや腰のねじれなどが原因と考えられます。
肩こりに効く反射帯(ゾーン)は「首」「僧帽筋」「肩」の三つです。「首」は親指の付け根、「肩」は小指の下辺り、「僧帽筋」のゾーンは「首」と「肩」の間にあります。これらのゾーンは大まかに言うと、各指の付け根辺りにあると考えればよいでしょう。
肩こりに効くゾーン
順番にもみほぐし方を説明します。足裏もみは右足から行っていきます。モデルの佐藤由季さんが実演している動画も併せてご覧ください。
1 首ゾーン 人差し指の第2関節の角で外側へ向けてこすります。
2 僧帽筋ゾーン 人差し指の第2関節の角で足の小指側へ向けてこすります。
3 肩ゾーン 人差し指と中指で挟んで上下にこすります。
これを左足も同じようにやってください。
足裏にスキンクリームを塗っておくと、指の滑りが良くなるだけでなく、皮膚を保護する効果もあります。スキンクリームのかわりにベビーオイルやワセリンでも構いません。
心理的な負担も肩こりの原因に
頭痛と同じく、肩こりも精神と非常に深い関係があります。心理的な負担や抑圧から解放されることを「肩の荷が下りる」と言いますが、これは単なる比喩ではなく、実際に、心理的な抑圧は肩へ負担をかけています。
ウィークデーに仕事をしているときには肩こりに悩まされている人でも、休日、旅行に出掛けたり、趣味に没頭したりしているときは、こりから解放されるものです。このように心の負担がそのまま体に表れます。また、怒りっぽい人や心配性の人は、肩こりに悩まされている場合が多いと言われます。
足裏の刺激以外には、肩と肩の周辺、肋骨ろっこつの辺りを手でもむのも効果的です。腕の力を抜いてブランブランと振る動作も肩こりの解消になります。緑の多い山の中に入って、樹木の香り成分「フィトンチッド」をかぐと、なぜか、肩こりが抜けるように感じます。そういう気分転換も大切です。
参考:(足指の付け根をこすって「肩の荷」を下ろす)
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190620-OYTEW379408/